血液検査の項目ガイド / 尿素窒素(BUN)

BLOOD TEST GUIDE

尿素窒素(BUN)が低い・高いと言われたら

2026年10月11日更新|文・鈴木雄太(精密栄養カウンセラー)

尿素窒素(BUN)は、血液中の尿素に含まれる窒素の量です。体はたんぱく質を分解するとアンモニアを出し、肝臓がそれを尿素に変えて、腎臓から尿へ出します。BUNは、たんぱく質の量、肝臓で尿素を作る力、腎臓から出す力、体の水分の4つで決まります。

一般の基準範囲は8〜20 mg/dLです。精密栄養学では女性14〜17 mg/dL、男性15〜17 mg/dLを目安にし、14を切るとたんぱく質の不足を考えます。高めのときは、脱水やたんぱく質のとりすぎ、腎臓の働きを確かめます。

尿素窒素は何を表す数字か

三大栄養素のうち、窒素を含むのはたんぱく質だけです。食べたたんぱく質はアミノ酸に分けられ、筋肉や酵素、ホルモンの材料になります。使われずに余ったアミノ酸は分解され、そのときにアンモニアが出ます。

アンモニアは体にとって負担の大きい物質なので、肝臓が尿素回路という仕組みで尿素に変えます。この変換には、細胞のエネルギー(ATP)が使われます。できた尿素は血液に入って腎臓まで届き、尿として体の外へ出ていきます。

一般の基準範囲と、精密栄養学の目安

一般の基準範囲精密栄養学の目安
女性8〜20 mg/dL14〜17 mg/dL
男性8〜20 mg/dL15〜17 mg/dL

一般の基準範囲は、日本臨床検査医学会が示す共用基準範囲です。結果票では「UN」や「尿素窒素」と書かれていることもあります。

一般の基準範囲は、病気かどうかを分けるための範囲です。精密栄養学の目安は、体が無理なく働いている状態の目安として使っています。基準範囲の下のほうにある値も、精密栄養学では低めと読むことがあります。

低めのときに考えられる背景

高めのときに考えられる背景

クレアチニンも一緒に高めのときは、食事より先に腎臓の働きを確かめます。

ほかの項目と合わせて読む

BUNは、総蛋白・アルブミン、クレアチニン、尿酸と並べて読みます。アルブミンとBUNがそろって低めなら、たんぱく質が足りていない流れと考えます。アルブミンは基準内なのにBUNだけが高めなら、脱水かたんぱく質のとりすぎを考えます。

尿酸は高めなのにBUNが低めのときは、たんぱく質をうまく代謝できていない理由がないかを見ます。糖質に頼ったエネルギーの作り方に傾いていることもあります。ヘマトクリットが高めなら、脱水で血液が濃くなっている流れと合っています。

暮らしで見直せること

低めのときは、肉、魚、卵、大豆製品を毎食少しずつ足していきます。消化に不安があるときは、よく噛む、食事の前に酸味のあるものをとるなど、胃の働きを助けることから始めます。

高めのときは、まず水分が足りているかを見直します。プロテインを多く飲んでいる場合は、量を減らしたり、食事からとる形に寄せたりすることを考えます。腎臓の働きに心配があるときは、たんぱく質の量を自分で決めず、医療機関で相談してください。

医療機関に相談したい目安

よくある質問

BUNが低いのは、腎臓にとってよいことですか?

低いこと自体は、腎臓の働きが悪いという意味ではありません。ただし精密栄養学では、14を切るとたんぱく質の不足や、たんぱく質を使う力の弱さを考えます。総蛋白やアルブミンと並べて見ると確かです。

検査の前日に肉を多く食べると、BUNは上がりますか?

上がることがあります。BUNは、検査前の食事や水分の状態でも動きやすい項目です。1回の値で決めず、前回の結果と比べてどちらに動いているかを見ます。

一般の基準範囲:日本臨床検査医学会「臨床検査の基準範囲・臨床判断値」(2025年11月)ほか。検査機関によって少し違います。精密栄養学の目安:Nomad Academy の精密栄養学講座の血液検査資料。

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※ このページは、精密栄養学の考え方と筆者の学びにもとづく一般的な情報です。検査値から病気の有無を判定したり、治療を行ったりするものではありません。数値の受け止め方や対応は、結果票の案内に従い、医療機関にご相談ください。