血液検査の項目ガイド / 総蛋白・アルブミン

BLOOD TEST GUIDE

総蛋白・アルブミンが低い・高いと言われたら

2026年10月11日更新|文・鈴木雄太(精密栄養カウンセラー)

総蛋白は血液中のたんぱく質の総量で、そのおよそ6割を占めるのが、肝臓で作られるアルブミンです。どちらも、しばらく続いてきた食事のたんぱく質と、それを消化・吸収して体の材料にする力の両方が表れる数字です。

一般の基準範囲は総蛋白6.6〜8.1 g/dL、アルブミン4.1〜5.1 g/dLです。精密栄養学では総蛋白7.2〜7.5 g/dL、アルブミン4〜4.5 g/dLを目安にします。低めならたんぱく質の不足や消化の弱さを、高めならまず脱水を考えます。

総蛋白とアルブミンは何を表す数字か

総蛋白は、アルブミン(約6割)とグロブリン(約4割)を合わせた量です。アルブミンは血管の中に水分を保ち、脂肪酸やミネラル、ホルモンと結びついて全身へ運びます。グロブリンには、免疫に関わる抗体や、鉄や銅を運ぶたんぱく質が含まれます。

食べたたんぱく質は、胃や膵臓の消化酵素でアミノ酸に分けられ、小腸から吸収されて肝臓に届きます。肝臓は、このアミノ酸を材料にしてアルブミンを作ります。食べる量、消化・吸収、肝臓で作る力のどこかが落ちると、数字は下がっていきます。

一般の基準範囲と、精密栄養学の目安

一般の基準範囲精密栄養学の目安
総蛋白6.6〜8.1 g/dL7.2〜7.5 g/dL
アルブミン4.1〜5.1 g/dL4〜4.5 g/dL

一般の基準範囲は、日本臨床検査医学会が示す共用基準範囲です。お手元の結果票に印字された範囲もあわせて確かめてください。

一般の基準範囲は、病気かどうかを分けるための範囲です。精密栄養学の目安は、体が無理なく働いている状態の目安として使っています。総蛋白とアルブミンは脱水で高めに出るため、高い値だけで足りていると決めないようにしています。

低めのときに考えられる背景

食後に胃が重い、肉や魚でお腹が張るといったことが続くときは、食べる量より先に消化の側を見ます。

高めのときに考えられる背景

高めに出たときに、まず考えるのは脱水です。血液の水分が減ると、たんぱく質の濃さが上がって見えます。ヘマトクリットや尿素窒素(BUN)も一緒に高めなら、脱水の流れと合っています。

アルブミンは高くないのに総蛋白だけが高いときは、グロブリンが増えていることがあります。慢性の炎症や免疫の病気など、医療機関で確かめるべき背景が含まれるので、結果票の案内に従ってください。

ほかの項目と合わせて読む

総蛋白は「たんぱく質の量」、尿素窒素(BUN)は「たんぱく質を分解して使ったあとの量」を表します。アルブミンとBUNがそろって低めなら、たんぱく質が足りていない流れと考えます。アルブミンは基準内でBUNだけが高めなら、脱水かたんぱく質のとりすぎを考えます。

精密栄養学では、アルブミンとグロブリンの比(A/G比)1.8〜2.0も目安にし、どちらが減っているかを見ます。胃の働きを表すペプシノーゲンや、CRPと並べると背景を絞りやすくなります。

暮らしで見直せること

たんぱく質は、肉、魚、卵、大豆製品から、一度にまとめず毎食少しずつとります。よく噛むことや、食事の前に梅干しやレモンなど酸味のあるものをとることも、胃での分解を助けると言われています。

たんぱく質やアミノ酸のサプリメントを使うかどうかは、消化の状態や腎臓の働きもふまえて、医療機関で相談してから決めてください。

医療機関に相談したい目安

よくある質問

アルブミンが基準内なら、たんぱく質は足りていますか?

足りているとは限りません。脱水があると高めに出るため、本来の値より高く見えていることがあります。尿素窒素(BUN)やヘマトクリットと並べて見ると確かです。

プロテインを飲めば、総蛋白は上がりますか?

量を増やしても、消化・吸収が追いついていないと上がりにくいことがあります。とりすぎると、尿素窒素(BUN)が高めに出ることもあります。まずは食事のたんぱく質と、消化の状態から見直します。

一般の基準範囲:日本臨床検査医学会「臨床検査の基準範囲・臨床判断値」(2025年11月)ほか。検査機関によって少し違います。精密栄養学の目安:Nomad Academy の精密栄養学講座の血液検査資料。

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※ このページは、精密栄養学の考え方と筆者の学びにもとづく一般的な情報です。検査値から病気の有無を判定したり、治療を行ったりするものではありません。数値の受け止め方や対応は、結果票の案内に従い、医療機関にご相談ください。