Q40代後半の女性です。最近、更年期障害かなと思うことがあるのですが、どのように対処すればいいでしょうか。
Aご質問ありがとうございます。
僕の妻も47歳で同じようなライフステージにおり、長くそばでその変化を見てきた立場として、少し実体験を交えて回答させていただきます。
まず、ひとつだけ先にお伝えさせていただきます。
更年期にあたるのかどうか、そしてどう対処するかを決めるのは、婦人科の領域です。
血液検査でホルモンの状態を診てもらうこともできますし、ホルモン補充療法や漢方など、選べる手立ても様々です。
お辛い状態が長く続いているようでしたら、まずは医師の判断を仰ぐことをご検討ください。
その上で僕がお話しをできるのは、あくまでもその土台を支える食事とライフスタイルの部分です。
いちばんお伝えしたいのは、「更年期だから仕方ない」で立ち止まらないでいただきたい、ということです。
ほてり、動悸、疲れやすさ、気分の落ち込み、眠りの浅さ。
この時期に出やすいこれらの症状は、甲状腺の働き、鉄不足、血糖の乱高下、慢性的なストレスなどからも生じる可能性があります。
更年期という言葉は少し包括的で、このライフステージの不調がすべてそこに結び付けられてしまい、本来隠れているかもしれない別の要因を見過ごしてしまうのでは、少しもったいないように思います。
ですから、医師や専門家のアドバイスも仰ぎながら、現状を正しく切り分けることが重要だと考えます。
その上で、まずは体の土台として意識したい点を四つ挙げます。
たんぱく質
ホルモンも神経伝達物質も、ここから作られます。太りたくないとタンパク質を増やすことを避ける方もおられますが、この時期は必要な量をしっかりと確保することが大切です。
鉄
鉄は月経や出産によっても大きく失われます。長年の積み重ねにより貯蔵鉄であるフェリチンの値が今、どのような状態にあるのか、血液検査で一度調べておくと、現在の状態をより正確に把握しやすくなります。
血糖の波
ほてりや動悸、イライラは、血糖の急な上下でも現れます。Vol.10でお話しした食べる順番に加えて、糖質の量や質には意識を向けましょう。まだ試されたことがない方は、フリースタイルリブレで、ご自身の血糖の動きを見てみるのもひとつの方法です。こうした機器は、国によって医療機器としての承認状況や入手方法が異なります(日本では未承認だったり、医療機関を通してのみ入手できるものもあります)。ご使用の際は、お住まいの国の規制と、取扱いの説明や医療機関の案内に従ってください。
筋肉と睡眠
この時期に筋肉が落ちると、その後の十数年の体力に影響を及ぼす可能性があります。また睡眠の質は、翌日の気分の振れ幅を大きく左右します。筋トレと早寝早起きは、今後の体のための「中長期的な資産形成」として、今から習慣化しておきましょう。
このように年齢を重ねると、体だけでなく心にも変化が生じやすくなりますが、それらをご自身だけで正面から受け止めるのは場合によっては難しいこともあるかと思います。
精密栄養カウンセラーの僕であっても、妻のこのセンシティブな時期に、どのようなサポートをするべきか、いつも考えを巡らせています。
男女の体の仕組みの違いもありますし、相手を理解しようと努めても100%は理解してあげられない、その歯痒さも抱えながら、体調やタイミングを見て、栄養や生活習慣の提案をしています。
自分のことは、自分だけでは気づけないことも、少なくありません。
どうかご自身だけでお悩みを抱えすぎず、お早めに周囲の方や専門家へのご相談も、是非ご検討いただければと思います。
この回答は、メルマガ Vol.12(2026年8月16日配信)のQ&Aからの転載です。からだや食事のご質問は、メルマガへの返信か [email protected] までお寄せください。