血液検査の項目ガイド / LDLコレステロール

BLOOD TEST GUIDE

LDLコレステロールが高い・低いと言われたら

2026年10月11日更新|文・鈴木雄太(精密栄養カウンセラー)

LDLコレステロールは、肝臓から全身の細胞へコレステロールを届けている粒子に含まれる、コレステロールの量です。コレステロールは、細胞の膜や、コルチゾールや性ホルモン、ビタミンD、胆汁酸の材料になります。

一般の基準範囲は140 mg/dL未満で、精密栄養学では80〜120 mg/dLを目安に見ます。高すぎるときだけでなく、低すぎるときにも目を向けます。

LDLは何を表す数字か

血液の中のコレステロールは、食事から来るのが2割ほどで、残りの8割ほどは肝臓が作っています。食事から入る量が増えると、肝臓は作る量を減らします。

コレステロールは脂の仲間なので、そのままでは血液に溶けません。たんぱく質に包まれた粒子の中に入って、血液の中を運ばれます。肝臓から細胞へ向かうのがLDL、細胞で余った分を肝臓へ戻すのがHDLです。

使われずに肝臓へ戻ったコレステロールは、胆汁酸に作り替えられ、便と一緒に体の外へ出ます。LDLとHDLは、どちらがよい、悪いというより、届ける量と戻す量の釣り合いで見ます。

一般の基準範囲と、精密栄養学の目安

一般の基準範囲精密栄養学の目安
LDLコレステロール140 mg/dL未満80〜120 mg/dL
総コレステロール結果票の範囲180〜220 mg/dL

特定健診では、LDLが120以上で保健指導の対象になります。

一般の基準範囲は、病気かどうかを分けるための範囲です。精密栄養学の目安は、体が無理なく働いている状態の目安として使っています。

高めのときに考えられる背景

甲状腺ホルモンには、肝臓が血液からLDLを取り込む働きを強める役目があります。甲状腺の働きが落ちると取り込みが減り、LDLが血液に残りやすくなります。

若いころからLDLが高い人や、中性脂肪は低いのにLDLだけが高い人は、家族性の体質のことがあります。食事を整えても下がりにくいため、一度医療機関で相談してください。LDLが高い状態が長く続くと、血管の壁にコレステロールがたまりやすくなると言われています。

低めのときに考えられる背景

コレステロールは肝臓で作られ、材料には糖やたんぱく質、脂質が使われます。作るときには、エネルギーも必要です。そのため精密栄養学では、コレステロールが低いときに、材料かエネルギーが足りていない流れを考えます。低すぎると、疲れやすさや体温の保ちにくさとして感じることがあります。

ほかの項目と合わせて読む

LDLは、HDLとの比(L/H比)でも見ます。精密栄養学の目安は0.9〜1.5です。中性脂肪も高いときは、糖や脂質の余りから、肝臓が脂質を多く作っている流れを考えます。

甲状腺の項目(TSHやFT3)も合わせて見ます。コルチゾールはコレステロールから作られるため、コルチゾールが高いのにコレステロールが低いときは、ストレスが強く続いている流れを考えます。

暮らしで見直せること

食事のコレステロールを減らすより先に、糖質と脂を一緒にとる食事を見直します。菓子パン、揚げ物、スナック菓子が重なっていないかを確かめます。加工食品に含まれるトランス脂肪酸も控えます。

便通を整えることも大切です。海藻や野菜などの食物繊維をとると、胆汁酸が便と一緒に出ていきやすくなります。

LDLが低めのときは、食事の量を減らしすぎていないかを確かめ、肉や魚、卵からたんぱく質と脂質をとります。

医療機関に相談したい目安

よくある質問

卵は控えたほうがいいですか?

一律に控える必要はないと考えられています。血液のコレステロールの多くは肝臓が作っていて、食事から入る量が増えると、作る量を減らすためです。家族性の体質がある人や治療中の人は、医師と相談してください。

LDLは低いほどよいのですか?

低いほどよいとは限りません。コレステロールは細胞の膜やホルモン、ビタミンDの材料です。精密栄養学では80〜120 mg/dLを目安にしていますが、治療中の人は医師が決めた目標の値に従ってください。

一般の基準範囲:日本臨床検査医学会「臨床検査の基準範囲・臨床判断値」(2025年11月)ほか。検査機関によって少し違います。精密栄養学の目安:Nomad Academy の精密栄養学講座の血液検査資料。

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※ このページは、精密栄養学の考え方と筆者の学びにもとづく一般的な情報です。検査値から病気の有無を判定したり、治療を行ったりするものではありません。数値の受け止め方や対応は、結果票の案内に従い、医療機関にご相談ください。