血液検査の項目ガイド / HDLコレステロール

BLOOD TEST GUIDE

HDLコレステロールが低い・高いと言われたら

2026年10月11日更新|文・鈴木雄太(精密栄養カウンセラー)

HDLコレステロールは、全身の細胞で余ったコレステロールを集め、肝臓へ戻している粒子に含まれるコレステロールの量です。戻されたコレステロールは胆汁酸に作り替えられ、便と一緒に体の外へ出ます。

一般の基準範囲は40 mg/dL以上で、精密栄養学では70〜100 mg/dLを目安に見ます。低いときは、中性脂肪や血糖の流れと合わせて読みます。

HDLは何を表す数字か

コレステロールは、肝臓からLDLの粒子で全身の細胞へ届けられ、細胞の膜やホルモンの材料に使われます。使われずに余った分を集め、肝臓へ戻すのがHDLです。

肝臓に戻ったコレステロールは胆汁酸に作り替えられ、胆汁として腸に出されます。胆汁酸の大部分は小腸で吸収されて肝臓に戻り、ふたたび使われます。便として出ていくのはその一部なので、便通が滞るとコレステロールは体の外に出にくくなります。

HDLは、届ける側のLDLとの釣り合いで見る項目です。精密栄養学では、LDLをHDLで割ったL/H比も見ていて、目安は0.9〜1.5です。

一般の基準範囲と、精密栄養学の目安

一般の基準範囲精密栄養学の目安
HDLコレステロール40 mg/dL以上70〜100 mg/dL

特定健診では、HDLが40未満で保健指導の対象になります。

一般の基準範囲は、病気かどうかを分けるための範囲です。精密栄養学の目安は、体が無理なく働いている状態の目安として使っています。

低めのときに考えられる背景

インスリンが効きにくくなると、肝臓で中性脂肪が多く作られます。中性脂肪が多い状態では、HDLは減りやすくなります。そのため、HDLが低いときは、まず中性脂肪と血糖の流れを確かめます。

高めのときに考えられる背景

HDLが高めなのは、運動や食事を整えた結果として見られることが多い数字です。目安の上限は100で、大きく超えるときは、お酒の量や体質など、ほかの理由がないかを医療機関で相談してください。

ほかの項目と合わせて読む

HDLは、中性脂肪と並べて読みます。中性脂肪が高くHDLが低いときは、糖の余りやインスリンの効きにくさを考えます。空腹時血糖、HbA1c、空腹時インスリンも合わせて確かめます。

精密栄養学では、中性脂肪が高いのに総コレステロールとHDLが低めで、ALPが高めのときは、胆汁の流れの滞りを考えます。脂質をとっても、うまく使えていない流れです。

暮らしで見直せること

中性脂肪が高い人は、甘い飲み物や間食、精製された糖質から見直します。小麦の菓子や揚げ物が重なっていないかも確かめます。

体を動かす時間を増やすことも大切です。息が少し上がる程度の運動を、週に合わせて150分ほど続けることがすすめられています。

青魚に多いEPAやDHAをとることもすすめています。胆汁の流れのためには、食物繊維で便通を整えます。

医療機関に相談したい目安

よくある質問

HDLは高ければ高いほどよいのですか?

高ければよいとは限りません。精密栄養学では70〜100 mg/dLを目安にしています。100を大きく超えるときは、お酒の量や体質など、ほかの理由がないかを医療機関で相談してください。

HDLが低いとき、何から見直せばいいですか?

まず中性脂肪と並べて見ます。中性脂肪が高ければ、甘いものや間食など、糖の余りから見直します。体を動かす時間を増やすことや、青魚をとることもすすめられています。

一般の基準範囲:日本臨床検査医学会「臨床検査の基準範囲・臨床判断値」(2025年11月)ほか。検査機関によって少し違います。精密栄養学の目安:Nomad Academy の精密栄養学講座の血液検査資料。

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※ このページは、精密栄養学の考え方と筆者の学びにもとづく一般的な情報です。検査値から病気の有無を判定したり、治療を行ったりするものではありません。数値の受け止め方や対応は、結果票の案内に従い、医療機関にご相談ください。