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INNER TRAVELER Vol.06

いちばん怖いのは、自分らしく生きられないこと

2026年7月5日配信
今週の精密栄養学:がんばっても痩せない、その本当の理由とは?

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第1章 今週の一言いちばん怖いのは、自分らしく生きられないこと

ここでは、オーストラリアの日常における気づきや、健康関連で注目のトピックスなどについて取り上げていきます。

唐突ですが、みなさんは、何か怖いものはありますか?

「人生でいちばん怖いものは何?」と聞かれたら、何と答えるでしょうか。

お金がなくなること。

友だちがいなくなること。

病気になること。

親を失うこと。

答えは人それぞれだと思います。

45年生きてきて、僕が最も恐ろしいと感じるのは、「自分らしく生きられないまま人生を終えてしまうこと」です。

振り返ると、僕はいつも何かを我慢してきました。言いたいことがあっても、その場の空気を読んでしまう。人の目が気になる。遠慮してしまう。言い切るだけの自信がない。いろいろな理由で、自分の気持ちや意見を抑えることが多かったように思います。

それが良い悪いという話ではありません。ただ、せっかくの人生なら、自分らしさを十分に表現して生きたほうが、きっと充実するのではないか。そう思うようになったのです。

こう考えるようになったのは、僕自身の経験だけでなく、両親からの影響も大きい気がします。

母は、やりたいことや感じたことに、すぐ行動を起こせる人でした。自分が好きな仕事にチャレンジしたり、行きたい国や場所を旅し、欲しいものはお金を貯めて手に入れる。晩年は「才能がないから」と言いながらも、水彩画を描くなどの創作活動やボランティア活動などに精を出し、とても充実しているように見えました。

一方の父は、晩年もどこか時間を持て余しているような日々だったように思います。行きたいところ、会いたい人、やってみたいことはないのかと、息子の立場から聞いたり促したりしてみても、いまひとつ手応えのある反応は返ってきませんでした。

もちろん、時代の価値観の影響もあると思います。父の世代は、一生懸命に勉強し、安定した仕事を定年までまっとうし、マイホームを持ち、子どもを立派に育て上げる。それが人生のひとつの使命のようなものだったのかもしれません。事実、僕はそんな両親のもとで、何不自由なく育ててもらいました。今は感謝の気持ちでいっぱいです。

両親を3年前に亡くし、45歳になった今、あらためて思うことがあります。それは、できるかぎり自分に与えられたこの時間と命、そして自分らしさを、存分に味わい尽くしたい、ということです。

それが具体的に何なのかは、まだはっきりと見えているわけではありません。けれど、他人軸での「こうあるべき」や「幸せ」を正解として生きるのではなく、自分軸で「好き」や「楽しい」と思えること、そして自分に向いている環境や仕事に身を置くこと、それを何より大事にしようと決めました。

また、44歳から始めた精密栄養カウンセラーの仕事を通じて、自分が経験し学んできたものを、人に直接お返ししていく。そこには、会社の看板もブランドもありませんが、これからの自分の人生を通して、どれだけ自分の持ち味を生かしながら、人の役に立てるのか、じっくりと試していきたいと思っています。

第2章 今週のテーマがんばっても痩せない、その本当の理由とは?

INNERTRAVELER.aiでは、お悩みの改善や健康増進だけにとどまらず、毎日を快適に、自分らしく創造的な日々を送るためのヒントをご提供しています。

「がんばっても痩せない、その本当の理由とは?」

いろいろなダイエットやサプリを試したのに、なかなか痩せない。少し体重が減っても、しばらくすると戻ってしまう。そんな時、「続けられないのは、自分の努力が足りないから」と、ご自分を責めてはいないでしょうか。

でも、精密栄養学の視点で見ていくと、痩せにくさは、努力の量ではなく、体にまだ「痩せる構造」=「代謝の土台」ができていないことに理由がある場合が多いのです。

むしろ、厳しい食事制限を続けるほど、体は省エネモードに切り替わり、かえってリバウンドしやすくなることもあります。「食べないほど痩せる」とは、必ずしも言えないのです。

食べたいものを無理に我慢するのではなく、体が安心して脂肪を手放せるための土台を整えていく。そんな風に視点が変わると、ダイエットは「自分との戦い」ではなく、「自分の体を理解していく旅」へと変わっていきます。

今回のLABOでは、なぜ極端な制限がうまくいかないのか、血液検査から読み解く「痩せやすさの土台」、そして今日からできる小さな工夫まで、精密栄養学の視点でまとめています。

LABO|精密栄養学の研究ノート痩せるには、努力よりも代謝の土台づくり。記事を読む →

第3章 Q&A読者の方からのご質問

Q140代の女性です。最近疲れやすくなった気がします。やはり年齢のせいなのでしょうか?

A「疲れやすさ」は、睡眠、鉄や甲状腺の状態、血糖の波、心のコンディションなど、いくつもの要因が重なって起こる可能性があります。

精密栄養学では、こうした疲れを「気合が足りない」のではなく、「体が出しているサイン」として受け取ります。たとえば、甘いものや炭水化物がメインの食事で血糖値が急に上がって急に下がると、その反動で食後に強い眠気やだるさ、イライラなどが出ることがあります。この「血糖のジェットコースター」を穏やかにするだけでも、日中の体の軽さが変わってくる方は少なくありません。

できることは、意外とシンプルです。朝にたんぱく質(卵・納豆・お魚など)を少し足す、甘い飲み物やお菓子は控えめにする、そしてこまめに食べて空腹の時間を長くしすぎない。あわせて、しっかりと睡眠を確保すること、ゆっくりとした呼吸で気持ちと自律神経(HRV)を整え、体をゆるめる時間を持つこと。これらが土台を整える確かな一歩になります。

僕も、妻の不調と長く向き合ってきました。その経験から思うのは、「なんとなく不調」の時ほど、思い込みで手を打たないことが大事だということです。たとえば「疲れ=鉄不足」と決めつけて鉄のサプリを足すのは、体に炎症がある時にはかえって負担になったり、酸化ストレスを生む原因になってしまうこともあります。自己判断なさらず、まずは血液検査で今の状態を正確に理解することをおすすめします。

Q1いろんなダイエット方法を試しているのですが、なかなか痩せられません。どうしたらいいですか?

Aまず、これは根性や努力不足のせいではありません。いろいろ試したのに痩せない時、体は「怠けている」のではなく、むしろ「エネルギー不足」を感じて、必死に脂肪を守ろうとしている可能性もあります。

厳しい食事制限をくり返していると、体は少しずつ省エネモードに切り替わり、減った体重の分以上に消費が下がっていくことがあります。さらに、急に食事を大きく減らすと、脂肪だけでなく筋肉も落ちやすくなってしまいます。筋肉は食後の糖を取り込む場所なので、筋肉が減るとかえってリバウンドしやすい体質になってしまいます。食事を減らすほど痩せる、というわけではないのは、こうした理由からです。

そこでおすすめしたいのは、無理な我慢を強いることではなく、食べ方を整えることです。地味ですが、手軽で効果が検証されているのが「食べる順番」を変えることです。

野菜(食物繊維)やたんぱく質を先に、そしてご飯やパン、麺などの糖質を最後に回すと、食後の血糖の急な上がり方を軽減できます。あわせて、たんぱく質をしっかり(1日あたり体重1kgにつき1〜1.5gが目安。腎臓の働きに不安のある方は、先に主治医にご相談ください)摂ること、そしてよく眠ること。睡眠不足だと、食欲に関わるホルモンや脳の報酬系が乱れて満腹感が弱まり、高カロリーなものを食べ過ぎやすくなります。

大切なのは、体重という数字を追いかける前に、体が安心して脂肪を手放せる「土台」を整えることです。今回のメールマガジンの第2章では、この「痩せ体質の設計図」をテーマにしていますので、よろしければあわせてご覧ください。なお、食事を見直しても変化が長く続かない時は、甲状腺やホルモンなどが関係する場合もあるので、専門家に相談されるのも一つの方法です。

Q1しっかり食べてもなかなか体重が増えません。なぜでしょうか。

Aこれは、僕自身が長年ずっと向き合ってきたテーマです。しっかり食べているつもりなのに、なかなか増えない。そのもどかしさは、よく分かります。

まずお伝えしたいのは、増えないのは「食べていないから」とは限らない、ということです。精密栄養学では、食べる量そのものよりも「しっかりと消化・吸収ができているか」に目を向けます。

胃酸や消化酵素、胆汁の働きが弱いと、食べたものを分解・吸収しきれず、せっかくの栄養が体に届きにくくなることがあります。また、気が張りつめた状態(交感神経が優位)が続くと、体はエネルギーを使いっぱなしになり、体づくりがしにくくなることもあります。

だから僕がまず大切にしているのは、「量を増やす」ことより「消化を助ける」ことです。まずは、よく噛むこと。こちらもシンプルですが、非常に効果的です。

また、食前に酸味のあるもの(レモン水や梅干しなど)で、消化のスイッチをやさしく入れる。そして、一度に大量のプロテインを流し込むより、EAA(必須アミノ酸)や、胆汁がなくても吸収されやすいMCTオイルを、少しずつ小分けで摂る。

僕自身、こうして消化の土台を整えながら、軽い筋トレとたんぱく質、それにクレアチンの摂取を続けて、直近の3か月で1.5kgほど増やすことができました。

このように、思ったように体重が増えないのは、体がまだ「吸収できる状態」になっていないだけ、という可能性があります。無理に高カロリーなものを詰め込んで胃腸を痛めるより、自分の消化力に合わせて、土台をやさしく育てていく。その方が、遠回りのようで実は近道なのです。

ただし、動悸や汗、手の震え、急な体重の減少などを伴う時は、自己判断なさらず、一度医療機関などでの検査もご検討ください。

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※ この内容は、精密栄養学の考え方と筆者自身の経験にもとづく一般的な情報です。病気の有無を判定したり、治療を行ったりするものではありません。体の感じ方や効果には個人差があります。気になる症状がある時は、自己判断なさらず、医療機関にご相談ください。