CRPが作られる仕組み
炎症が起きた場所では、免疫の細胞がIL-6などのサイトカインという物質を出します。この物質が血液に乗って肝臓に届くと、肝臓はCRPを作って血液中に出します。
CRPは、炎症の場所ではなく、体のどこかで炎症が起きているかどうかを示す項目です。上がり始めるのは白血球より遅く、炎症がおさまってからも、下がるまでに少し時間がかかります。
一般の基準範囲と、精密栄養学の目安
| 一般の基準範囲 | 精密栄養学の目安 | |
|---|---|---|
| CRP | 0.14 mg/dL以下 | 0〜0.05 mg/dL |
検査機関によっては、高感度CRPとして、より小さな値まで測っています。単位がmg/Lの結果票では、mg/dLの10倍の数字で書かれているので注意してください。
一般の基準範囲は、病気かどうかを分けるための範囲です。精密栄養学の目安は、体が無理なく働いている状態の目安として使っています。
高めのときに考えられる背景
- かぜや膀胱炎などの感染、けが、手術のあと
- 歯ぐきや腸で続いている炎症
- 甘いものや揚げ物の油に偏った食事
- ストレスや睡眠不足が続いている
- 内臓脂肪が多い
- 腸の病気や感染症など、医療機関で確かめるべき原因
内臓脂肪の細胞は、それ自体がIL-6などの炎症の物質を出すと言われています。腸の粘膜が荒れると、腸の中のものが血液に入りやすくなり、全身の炎症につながると考えます。
0.1前後のわずかな上昇の読み方
精密栄養学では、0.1〜0.4 mg/dLほどの小さな上昇を、はっきりした炎症ではなく、弱い炎症が長く続いている形と読むことが多くあります。一般の基準範囲に入っていても、0.05を超えていれば、体のどこかで炎症への対応が続いていると考えます。
1回の値は、かぜの治りかけや、激しい運動のあとでも動きます。前回の値と比べて、同じ高さで続いているかを見ることが大切です。CRPは、年齢が上がると高めに出やすいことも知られています。
ほかの項目と合わせて読む
CRPは単独で読まず、白血球、フェリチン、血小板、銅と並べて読みます。急な炎症では、白血球とCRPがそろって上がります。白血球がふつうに戻ってもCRPが高いときは、炎症がまだおさまりきっていないと読みます。
弱い炎症が長く続くときは、白血球やCRPはあまり上がらず、フェリチンや血小板、銅が高めに出ることがあります。好中球がリンパ球の2倍を超えていないかも、合わせて見ます。
CRPが低くても、フェリチンと銅だけが高いときは、酸化ストレスが続いている形と考え、炎症がないとは決めません。
暮らしで見直せること
血糖が急に上がり下がりしない食べ方を意識します。食物繊維、たんぱく質、炭水化物の順に食べると、食後の血糖の上がり方がゆるやかになると言われています。揚げ物や酸化した油を控え、青魚に多いEPAやDHAをとることも見直したい点です。
睡眠を十分にとり、ゆっくり息を吐く呼吸で、ストレスをためこまないことも大切です。ビタミンD、亜鉛、マグネシウムが足りているかも確かめます。
鉄のサプリメントは、炎症があるときに使うと、酸化や炎症を進めることがあると考えます。CRPが高めのときは自分の判断で使わず、医療機関で相談してください。
医療機関に相談したい目安
- 結果票に、再検査や精密検査の案内がある
- CRPが一般の基準範囲を超えている
- 熱、痛み、腫れ、下痢など、炎症を思わせる症状が続いている
- 歯ぐきの腫れや出血が続いている
- 測り直しても、高い値が続いている
よくある質問
CRPが基準内なら、炎症はないと考えていいですか?
一般の基準範囲に入っていれば、強い炎症は起きていないと考えます。ただし、弱い炎症が長く続くときは、CRPがあまり上がらず、フェリチンや銅が高めに出ることがあります。0.05を超えているときは、ほかの項目と並べて見ます。
アレルギーやアトピーがあると、CRPは上がりますか?
皮膚など一部で起きているアレルギーの反応だけでは、CRPは上がりにくいとされています。CRPや白血球が上がっているときは、感染など別の炎症も考えます。かゆみや湿疹が続くときは、医療機関で相談してください。
一般の基準範囲:日本臨床検査医学会「臨床検査の基準範囲・臨床判断値」(2025年11月)ほか。検査機関によって少し違います。精密栄養学の目安:Nomad Academy の精密栄養学講座の血液検査資料。