Qもっと筋肉をつけたいのですが、おすすめのプロテインはありますか。
Aまずは種類ごとの特徴から整理してみましょう。
牛乳のたんぱく質は、およそ八割がカゼイン、残りの二割がホエイです。ホエイプロテインは、この二割を取り出したものになります。吸収が速く、必須アミノ酸のバランスがよいので、食事で足りない分を補うには扱いやすい素材です。乳糖でお腹が張る方は、WPCよりWPI(アイソレート)を選ぶと楽になることがあります。
カゼインは逆に、胃の中で固まって吸収がゆっくり進みます。ソイ、エンドウ、ヘンプといった植物性は、乳製品が合わない方の選択肢になりますが、アミノ酸の構成では動物性に一歩譲ることが多いです。
ここで、多くの方が気にしている軸とは別の話をさせてください。
2025年に米国の非営利団体が、市場シェアのおよそ八割にあたる160製品を調べたところ、47パーセントの製品から、カリフォルニア州の基準を超える鉛、カドミウム、ヒ素、水銀のいずれかが検出されました。しかも植物性はホエイのおよそ三倍の鉛と五倍のカドミウム、オーガニック表示の製品は非オーガニックの三倍の鉛だったと報告されています。つまり、植物性だから、オーガニックだから安心、とは限らないということです。
そして、いちばんお伝えしたいのはここです。飲んだプロテインがしっかり消化・吸収できているかどうかは、血液検査から見えてきます。
精密栄養学の視点で、総蛋白の理想値は7.2〜7.5g/dL、BUN(尿素窒素)は14〜17mg/dLです。BUNはたんぱく質が代謝されてできる物質なので、しっかり飲んでいるのにここが低いままなら、量が足りないのではなく、消化・吸収でつまずいているのかもしれません。胃酸や消化酵素が足りていなければ、どれだけ良いものを飲んでも素通りしていきます。
製品名や効能について、僕の立場から申し上げることはできません。ただ、どの種類が自分の体に届いているのかは、こうして数字で確かめられます。増やす前に、まず確かめる。その順番をおすすめします。
なお、腎臓に持病のある方がたんぱく質の量を増やす場合は、事前に主治医にご相談ください。
この回答は、メルマガ Vol.17(2026年9月27日配信)のQ&Aからの転載です。からだや食事のご質問は、メルマガへの返信か [email protected] までお寄せください。