Q一日中、お菓子やコーヒーなど、何かしら食べたり飲んだりし続けてしまいます。昔からの習慣なのですが、どうしたらいいでしょうか。
Aご質問ありがとうございます。同じようなお悩みをお抱えの方は少なくないようです。
正確なデータがない状態では判断が難しいのですが、三つの角度から眺めてみましょう。
ひとつめは、血糖です。
甘いものを口に入れると血糖が上がり、それを下げるためにインスリンが分泌されます。
血糖値は、急に上がれば、その分だけ急に落ちやすくなります。
その谷に差し掛かった時に、また甘いものが欲しくなるのです。
実はこのようなサイクルで、一日中ずっと谷を埋め続けているという現状があるのかもしれません。
ふたつめは、脳のメカニズムです。
人は食べ物を口に入れた瞬間に、脳からドーパミンが分泌されます。
これは満足感を生む物質というより、「もっと欲しい」という状態を生む神経伝達物質です。
作業の切れ目や集中が途切れた時に、なんとなくお菓子に手が伸びる。
その動作と食べた時の快感という報酬が結びついて、習慣として固定されているのかもしれません。
みっつめは、体質です。
ドーパミンを分解して片づける働きには、実は個人差があります。
Vol.11でご紹介した僕の事例のように、COMTという遺伝子がゆっくり型(Met/Metなど)だと、刺激が頭に残りやすいと考えられています。つまり、もっともっとというアクセルが踏まれっぱなしになりやすい可能性があるのです。
そのうえで、対策を三つ挙げます。
一、やめるよりも、置き換える
まずは口に入れるものを、血糖が急に上がりにくいものへ差し替えます。
ナッツ、チーズ、ゆで卵、高カカオのチョコレートなど。
「食べない」と決めるより、「これを食べる」と決めるほうが、無理なく続けやすいことが多いようです。
二、口に入れたものを、記録する。
そして大切な視点とも重なりますが、自分が何を食べているのか、それを改めて正確に眺めてみることが大切です。
そしてできれば、そのあとの体感や気持ちの変化まで書き添えてみることです。
眠くなった。もっと食べたくなった。集中が切れた。落ち着いた。
地道な作業ではありますが、一、二週間も続けていくと、自分の中で、何をどれくらい食べたらどのように体が反応しているのかを客観的に見ていくことができるようになるかもしれません。
それによって現状が整理され、人に言われて何かを半信半疑で変えるのではなく、自分の意志で行動を起こそうとする気持ちが芽生えやすくなるように思います。
三、HRVを確認する
自律神経が交感神経優位に傾いている時ほど、間食に手は伸びやすくなります。
数字が低い時は、まず一分でも、ゆっくりと吐く呼吸を取り入れましょう。
気持ちが落ち着いてから食べるものを選ぶと、選択そのものが変わるかもしれません。
大切なのは、一日中食べてしまう自分を責めるよりも、どのような時に手が伸びてしまうのかを深く理解する方が、ご自身に合った対処方法を見つけられやすいことだと思います。
この回答は、メルマガ Vol.12(2026年8月16日配信)のQ&Aからの転載です。からだや食事のご質問は、メルマガへの返信か [email protected] までお寄せください。